前編からの続きです。
夏祭りでハワイの風を感じていただいた後の9月は敬老会です。
敬老会では、以前来ていただき大好評だった渡井照美先生によるアコーディオン演奏を楽しんで頂きました。
楽器の奏でる音というのは、生の音と音楽プレイヤーの音では大違いですね。近年、ハイレゾが当たり前になり、ヘッドホンも低価格でも高音質化しているというのに、音楽再生機器から聞こえる音では心にくるものがなかったアコーディオンが、目の前で演奏されると、再生機器より遥かに迫力のある重厚感のある音であり、不思議と低音が凄いというわけではないのですが、低音の迫力とは違う、重厚な音の調べが心に響いてきます。ご入居者様の皆様も終始笑顔、もしくは目を閉じて深く聞き入っている様子が見て取れました。演奏が終わるころ、皆様名残惜しそうに盛大な拍手をされていらっしゃいました。
また、弊社の桜台スタッフに三線（さんしん）に精通したスタッフがいるとのことで、急遽、敬老会の後に演奏会をしていただきました。沖縄の三味線による沖縄らしい楽曲の他、懐メロの三糸バージョンも披露していただき、ご入居者様の皆様に楽しんでいただきました。特に、体調により会場にいらっしゃられなかったご入居者様のうち希望者の方のお部屋へ訪問させていただき、お部屋で個別に演奏した際には、皆様喜ばれ、手拍子をして演奏を楽しまれました。
さて、10月はハロウィンの月です。昨年度はスタッフが仮装して、好きなだけお菓子のつかみ取りをしていただくイベントを実施いたしましたが、今年は音楽療法士の方に来ていただき、先生とご入居者様の皆様で、秋にちなんだ歌を一緒に歌ったり、先生ご持参の簡単な楽器を使って、一緒に音を出していただいたりしました。ボーカルの方は、ステージだけでなく、会場内を唄いながら回っていただけて、ご入居者様の皆様も喜ばれていました。
11月は、昨年度と同様、秋の花火大会を開催いたしました。なぜ秋なのか？ それには悲しいいきさつがあります。昨年度の夏の夏祭りは2部制で、1部は昼間にやるお祭りをテーマにした出店とイベント、2部で花火をやる予定でした。しかし、コロナ禍で中止となり、では、花火だけでも9月にとなりましが、それも中止、天候不良で中止、と続いていき、11月となりました。しかし、実際に11月にやってみると、夏と違って夕方もすっかり暗くなっていて花火は映え、11月というのは世間的にもこれといってイベントがなかったことから、秋の花火というのも乙なものではないかと思うに至り、今に至るわけです。100発近い噴出し花火を用意して、夕食前にスタッフが次々と決められた順番をベースに、ご入居者様の盛り上がりを見ながら火をつけていきます。まとめて仕入れた花火は、1種類につき１～2個しかありませんので、全ての種類をどんな花火かと試し打ちするわけにもいかず、割とぶっつけ本番です。パッケージの写真を見て内容を予想し、プロローグ、サビ、エンディングと一曲の音楽のように発射を調整していきますが、パッケージからは想像できない噴出し方をする花火もあって、スタッフもドキドキです。
火をつけた瞬間激しく燃え上がるもの、つけたものの何も起きないと思ったら数秒の後、空高く吹き上がるもの、そのたびにご入居者様が嬉しそうに黄色い悲鳴を上げます。
赤、緑、黄、色とりどりに激しく輝き、空高く吹き上がって、やがて果てていく。
ご入居者様の中には、花火が大好きな方もいらっしゃって、夜のスクリーンに華麗に咲く徒花に、とても喜ばれていらっしゃいました。
12月と聞いて誰もが想像するのは、クリスマスではないでしょうか。
今年のクリスマス会は圧巻でした。「品川ギターアンサンブル」のギター演奏家の皆様、総勢19名の方々がご来設され、素敵な演奏を披露してくださいました。
きよしこの夜のギターバージョンなど、19個のギターが奏でる演奏の数々は、どれも素敵で、ご入居者様も、曲に合わせて指揮をするかのように腕を動かされる方もいらっしゃって、皆様、聞き入られて楽しまれているご様子が伝わってきました。
演奏の後のクリスマスディナーも食べきれないご入居者様がいらっしゃるほど、美味しくボリューミーで、皆様素敵な夜になったのではないかと思います。
その他にも、お風呂で季節の移り変わりを感じていただきたいという想いから、毎月第2週の1週間、季節にちなんだ入浴剤を使用する「温泉気分」というイベントを通年で行っています。こちらも、なかなかご好評で、アンケートを取りましたところ、継続を希望される方が多くいらっしゃいましたので、お試しで始めた取り組みですが、2024年度も続けていけたらと思っております。
駆け足となりましたが、2023年4月～12月のグランクレール青葉台二丁目ケアレジデンスのイベントは以上です。これからも、ご入居者様の皆様が楽しく穏やかに過ごしていただけるように、スタッフ一同努めてまいります。
